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婦人科疾患

月経異常、月経不順

月経異常、月経不順とは

月経周期の異常(周期が短い、もしくは長い)、月経血量の異常(月経時の出血の量が少ない、もしくは多い)、月経時の持続日数の異常(月経が始まってからの日数が短い、もしくは長い)、無月経、不正性器出血などが見られた場合は、月経異常です。異常、正常の判断というのは困難な場合もありますが、違和感があったり、「変だな」と思ったりしたときは、お気軽にご相談ください。

よくみられる月経異常

生理不順(月経不整)

月経周期とは25日以上38日以内にあれば正常の範囲内ですので、毎月きちんと28日や30日型などで来る必要はありません。
前月は27日目にあり、今月はやや遅れて35日型になったというような場合も正常の範囲内です。
ただ、いつも40~50日型であったり、あるいは20日ごとに月経があるというような場合は問題ですので、ご相談ください。

稀発月経

稀発月経とは、40~50日ごとに月経が来ることを言います。
このような状態の多くは月経が始まった日から排卵するまでに長い日数(例えば30日間)を要し、その14日後に次回の月経が来るタイプ(遅延排卵)がよく見られます。
つまり、排卵はあるものの、スムーズに排卵が起こらないことが多いのです。

このほかにも月経と思われた出血が、実は排卵の無い出血(無排卵周期)であったということもよくあります。51日以上の稀発月経の30%が無排卵であるといわれています。

頻発月経

月経周期が24日以内の場合、頻発月経と言います。
月経あるいは月経様の出血が頻繁にあったとしても、実は排卵が起こっていないための無排卵性出血のことが少なくありません。
出血(生理様出血)と出血の間が2週間くらいしかなく、かつ出血期間が10日とか2週間と長く続く場合は、きちんと排卵が起こっていないと考えられます。19日以内の頻発月経の60%が無排卵であるといわれます。

過長月経、過多月経

過長月経とは、月経期間が8日以上続く状態です。
ホルモンバランスの乱れや子宮の病気が原因と考えられます。
女性ホルモンの分泌に関係する器官(視床下部、脳下垂体、卵巣など)に何らかのトラブルがあって無排卵周期になっていたり、または黄体ホルモンの分泌が不十分なために黄体機能不全になっていたりする可能性があります。

また、出血量が増える、経血にレバー状のかたまりが混じる、月経痛が酷いなどの症状が見られる過多月経は、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜増殖症、子宮がんなどが原因になっていることもあります。

過少月経、過短月経

経血量の極端に少ない状態が過少月経、月経が2日以内で終わってしまうような場合を過短月経と言います。
女性ホルモンの分泌量が少ないため子宮内膜が厚くならない、あるいは子宮の発育不全などのほか、甲状腺機能の異常が原因な場合もあります。

月経が来たとしても排卵の無い無排卵月経になっているケースも少なくないので、長く放置すると不妊の原因にもなりえます。ホルモン剤などによる治療が必要なこともあります。

無月経

月経が90日以上来ない場合を無月経と言います。
そのため、生理不順でも90日以上月経が無い場合は、単なる生理不順ではなく、より注意を要するタイプです。
このような無月経の多くは排卵が起こらないでホルモンの機能が低下、あるいはほとんど停止していることが多いです。

しかも、この無月経の状態を長期間(7ヵ月以上)放置しておくと、ホルモンの失調がますます強くなり、より強力なホルモン異常(排卵障害)になります。
ですから無月経の期間が3ヵ月以上続いたら、早めに受診してください。もちろん妊娠が考えられる場合も同じです。

不正性器出血

性器からの出血が月経時以外にも起こる状態を不正性器出血と言い、原因は主に2つあると考えられています。

そのうちのひとつがホルモン異常による出血です。
排卵していなかったり(無排卵性出血)、排卵するのに時間がかかってしまったりする(遅延排卵)場合など、排卵に異常があると、このような出血がよく起こります。
出血の特徴としては出血量が通常の月経より少なかったり、逆に多量の出血がぐずぐずと長い日数(10日以上)続いたりすることが多く見受けられます。これを機能性子宮出血と言います。
このような場合は、ホルモン剤で出血を速やかに止め、排卵を再開させる根本的な治療が必要です。

もう一つの原因は、子宮や腟に出血の原因がある場合です。
子宮にポリープ、子宮筋腫、クラミジアによる炎症、子宮がんなどがあると、しばしば不正出血の原因となることがあります。これを器質性(臓器・組織の形態的な異状による)出血と言います。
このような出血は、いつもの月経以外に不正出血が頻繁に起こります。止血には、出血の原因となっている疾患をきちんと治療する必要があります。

月経痛、月経困難症

月経痛、月経困難症とは

月経痛が強く、日常生活にまで支障を来たす状態を月経困難症と言います。
症状には身体症状と精神症状があり、身体症状としては、下腹部の痛みや張り、腰痛、吐き気や嘔吐、ふらつき、頭痛・頭重、疲労・脱力感、食欲不振などがみられます。一方の精神症状としては、憂鬱、怒りっぽくなる、焦燥感が募る、イライラするなどがあります。

月経痛が起こる要因は主に2つが考えられます。
ひとつは、子宮や卵巣などに何の異常もみられず、いわゆる病気ではなく誰にでも起こり得る「機能性月経困難症」です。こちらの場合は、子宮内膜が剥がれる際につくられるプロスタグランジンというホルモンが原因と言われ、これは子宮の収縮をうながす作用があり、腹痛や腰痛、嘔吐などを起こしたりします。
もうひとつの月経困難症は、子宮内膜症や子宮筋腫、性器の炎症などの病気が原因の「器質性月経困難症」です。なかでも子宮内膜症を発症している場合は、子宮以外の箇所にも内膜の組織ができるので、月経時に出血することで月経困難症となります。

治療について

月経困難症が疑われる場合は検査を行いますが、その結果、子宮に異常がみられない場合は機能性月経困難症、異常があれば器質性月経困難症となります。

一般に、機能性月経困難症は、年齢とともに、また妊娠出産によって症状は軽減することが多いです。その一方で、器質性月経困難症の場合は、症状の改善がなく、次第に悪化するため、原因となっている疾患の治療を行います。

原因となる生理痛が機能性月経困難症であれば、骨盤の血流を改善するために適度な運動(軽いジョギングやウォーキングなど)を行います。
我慢できないほどの痛みであれば、痛みが始まる前にあらかじめ鎮痛剤(痛み止め)を服用して月経痛を回避する。あるいはピルを服用するといった治療が行われます。

耐え難い生理痛に見舞われるようなことがありましたら、遠慮なさらずにご受診ください。

子宮筋腫

子宮筋腫とは

子宮筋腫は子宮の筋肉にできる良性の腫瘍(こぶ)を言います。良性なので、腫瘍自体が生命を脅かすということはありません。
腫瘍の大きさは、小指の先ほどの小さなものから、赤ちゃんの頭くらいにもなるものまで、いろいろあります。また、数につきましてもひとつやふたつだけでなく、いくつもが生じる場合も見受けられます。

主な症状としては、月経困難症と月経痛、過多月経がみられるほか、出血量が多いために貧血になることもあります。腫瘍ができる場所によっては、まったく無症状な場合もあります。

治療について

治療方法には、薬物療法と手術療法がありますが、発生した場所や症状によって、治療法はそれぞれ異なってきます。

子宮筋腫の種類は主に4つあります。
子宮の外側にできる「漿膜下筋腫」は無症状の場合が多いです。
また、子宮の内側にできる「粘膜下筋腫」は小さいものでも過多月経になりやすい傾向があります。
子宮の筋肉の中にできる「筋層内筋腫」も、過多月経や月経痛の原因になることがあります。「頸部筋腫」は、子宮の膣への出口付近に腫瘍ができるもので、生理痛の原因になるほか、腫瘍が圧迫するようになると頻尿になることもあります。

このうち「粘膜下筋腫」と「頸部筋腫」、「筋層内筋腫」は、手術療法を行うケースが高く、このほかにも他の臓器を圧迫している、筋腫が不妊の原因と考えられる場合などは手術の対象となります。薬物療法では月経痛が伴っていたり、子宮内膜症を併発している場合に用います。ただし、薬物療法では筋腫をなくすことはできません。

子宮内膜症

子宮内膜症とは

子宮内膜や子宮内膜様の組織は子宮内腔にだけ存在するものですが、何らかの原因で子宮内膜以外の場所(卵巣、卵管、子宮周囲の腹膜、時には子宮から遠く離れた肺など)で増殖し、月経のたびに出血を繰り返すようになります。これが子宮内膜症です。

これにより、子宮以外の場所でも月経を起こすようになり、出血も生じるわけですが、この血を逃す場所がありません。
そのため、血液などが体内に留まり、炎症やいくつかの器官(子宮、卵巣、腸など)がくっついてしまう癒着といったことが起き、激しい腹痛や腰痛などが生じ、頭痛や吐き気なども伴う月経痛をはじめ、排便痛、性交痛もみられます。また、不妊症の原因としても知られています。

治療について

治療につきましては、まず薬物療法を行います。
症状が比較的軽いのであれば、鎮痛薬を用いて痛みを和らげます。
また、女性ホルモンを低く抑えることで進行を防止し、病状を改善させる低用量ピル製剤(ホルモン療法)もあります。
これは、子宮以外の場所で増殖してしまった子宮内膜を縮小する方法になります。そのため投与中は排卵や生理はありませんが、月経様の少量の出血が起きます。
薬物療法で効果がみられない場合は、手術療法となります。

良性卵巣腫瘍(卵巣嚢腫)

卵巣嚢腫とは

卵巣嚢腫とは、液体や脂肪が溜まっている軟らかい腫瘍で、多くは良性の腫瘍です。内診や超音波検査、MRIなどを行い、診断をつけます。

卵巣は『沈黙の臓器』と言われ、卵巣嚢種が小さいうちは、自覚症状はほぼ出ません。握りこぶしくらいの大きさになった頃に自覚症状が現れます。
症状としては、腫瘍がほかの臓器を圧迫するので、腹部膨満感や腰痛などが起こります。そして病状が進行していくと、便秘や頻尿といった症状も出ます。
また、外側から腹部にしこりを感じたり、体重増でもないのに、お腹だけがぽっこりと膨らむこともあります。
このほか、不正出血やおりものの増加などの症状がみられることもあります。

3タイプに分類も大半は良性

卵巣嚢腫は、4種類に分けられます。
4種類とは、漿液という卵巣から分泌される透明な液体が溜まった腫瘍の漿液性嚢腫。こちらは年齢を問わず、卵巣嚢腫の中で最も多いタイプです。

次に、粘液性嚢腫は、閉経後の女性に多くみられ、ゼラチン状の粘液が溜まった腫瘍であり、肥大して大きくなるタイプです。

さらに20~30代の女性に多くみられ、人体の元となる、胚細胞にできる腫瘍があります。これは歯や毛髪などの組織が含まれたドロドロした粥状の物質が溜まる成熟嚢胞性奇形腫(皮様嚢腫)で、この場合は両方の卵巣に生じることもあります。

最後に、子宮内膜に似た組織により血液がたまって塊ができる子宮内膜症性卵巣嚢種(チョコレート嚢種)があります。

嚢腫の内容物が異なることからおおまかに4つに分類されていますが、いずれも嚢胞性の良性腫瘍である場合が大半です。
ただし、子宮内膜症性卵巣嚢腫は40歳以降で、腫瘍の大きさが4cm以上になると悪性化する確率が高くなるといわれており、閉経後でも癌化することがあるので適切な治療が必要です。

治療について

腫瘍が良性で、大きさもそれほどでない場合は、定期的に検査をして経過を観察します。
なお腫瘍が6cmほどになると茎捻転(腫瘍がお腹の中でぐるりと回転して捻じれて、下腹部が激しく痛む)の恐れが生じるため、手術を行うことになります。

手術は、良性腫瘍であれば、腹腔鏡を使って病巣部分のみを摘出することになります。
ただし、サイズが大きいものや、画像診断で悪性が疑われるような場合には、開腹手術による腫瘍切除が必要になることがあります。


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